山梨県 日向山登山

5月8日に山梨県北杜市にある日向山1660mに登山に行ってきました。この山は名前こそ代わり映えのしない山ですが、頂上は驚きの風景が待っています。

下の写真… 中央道小淵沢ICを出て直ぐに南アルプスの写真を撮りました。左の大きな雪山が甲斐駒ケ岳2967mです。右側の小さな凸凹した山は鋸岳2685mです。そしてこの画面の中に日向山が見えています。甲斐駒ケ岳の手前の山の稜線上に少し白い部分がある山があります。甲斐駒ケ岳の左下です。それが日向山で、後程、白い部分の正体が分かります。

下の写真… 日向山の麓の白州町白須にやって来ました。田植えの準備中の水を張った田に、南アルプスの山並みが静かに写っています。この写真が撮れたのはラッキーが2つ重なっていました。田に水が張ってあった事、そしてこの時に風が全くなかった事です。画面中央少し左の雪山は甲斐駒ケ岳です。目的の日向山は画面右の穏やかな山容の山です。その左奥に大岩山2320mと鞍掛山2037mが聳えています。この山の奥に鋸岳は隠れています。

下の写真… 林道を走って行きます。登山口の矢立石1130mに着く直前に現れた緑の苔に覆われた擁壁です。緑の大スクリーンで見事です。でも心無い人がこの緑の壁に絵や字を書いています。大人になってもいたずら書きが直らないようですね。

下の写真… 登山口の矢立石です。ここは駐車場があり、15台くらい駐車出来ます。当日は25台来ていて、駐車出来ない車はこの手前の林道沿いに駐車していました。

下の写真… 登山道は思ったより広く、手入れもされているようで歩き易かったです。ただ頂上までは展望はなく、同じような雰囲気の道が続きます。ただ1合目から10合目までの道標があり、自分の位置、ペースが確認できます。

下の写真… 歩き出して少しすると写真の様な小さな石室がありました。中は半畳ほどの広さで天井を造っていた石5~6個が中に落ちていました。この入口の巾は猫なら通れるくらいの狭さです。古そうな感じですが、何の目的でこれを造ったのでしょうか。埋蔵金の隠し場所?ンナ訳はありません。炭焼き釜?中の石に煤は付いていません。分からないから案内板も無いのかもしれません。

下の写真… 次はお地蔵様が出て来ました。左に彫った字は読めませんが、右に天保十三年と彫ってあります。1842年で179年前の江戸時代後期です。という事はこの山は江戸時代から登られていたという事です。先程の石室と関係があるのか、ないのか?分かりません。

下の写真… 8合目まで来て山の傾斜が緩やかになり、ほんの少し下った所に雨量観測施設がありました。と言っても鉄柱の柱の上に雨量計と通信設備があるだけです。そしてここは9合目。後一息です。

下の写真… 日向山頂上1659,9mです。三等三角点の石の標柱が埋まっています。ここは樹林帯で景色を見るのには適していません。とんでもない景観とは何なのでしょう。ほとんどの登山客はこの頂上を無視してさらに先に行きます。

下の写真… 頂上より尾根を西に100~200mほど進んだ先の北斜面に出ました。何と言う風景でしょう! 崩れた花崗岩の世界です。この場所を「ガンガワラ」と言います。「雁ヶ原」と書いている案内もありますが、この景観とは一致していません。私としては「岩河原」という方がぴったりと合っている様に思います。白砂の中からゴジラの背が飛び出して、その向こうに八ヶ岳が大きく見えます。中央奥に赤岳2899mの頭が権現岳の上に少しだけ見え、その左に阿弥陀岳2805mが富士山の様な感じで見えています。

下の写真… 北方向を見た画面です。左奥の緩やかな山は山梨百名山の雨乞岳です。その手前に白く崩れた所があり、水晶ナギといいます。ここと同じ景色が広がっていて、昔は水晶が採れたという事です。

下の写真… 日向山の尾根の西端です。写真では何でもないように見えますが、実際に歩くと恐怖感があります。少し右にヨロケルと絶壁に近いアリ地獄に落ちて行きます。強風が吹く時は要注意です。画面右奥の水晶ナギのさらに奥には平らな釜無山2117mが見えます。

この西端付近からは南斜面も木が少なくなり、甲斐駒ケ岳2967mが大きく見えます。この甲斐駒ケ岳も頂上は此処と同じ花崗岩の砂と岩の世界です。

下の写真… 上の写真より左方向に目を移していくと、鳳凰三山の地蔵ヶ岳2764mが見えます。中央少し左の木のスレスレに頂上にあるオベリスクの尖った花崗岩の岩が見えます。また花崗岩の砂で出来た賽ノ河原という景色もあります。という事はこの日向山、雨乞岳、甲斐駒ケ岳、鳳凰三山は山の出来方が同じという事でしょうね。この付近一帯は地下にあった花崗岩の岩盤が浮き上がり、それが風化して山が出来たという事ではないでしょうか。皆、親戚の山という事になりますね。でもこれは素人の推測です。本当の事は地学の先生に訊いてみないと分かりません。

下の写真… 頂上付近の一角に花が3種類咲いていました。茎が伸びていないのでハルリンドウかフデリンドウか迷います。しかし咲いている場所が頂上の疎らな林の砂の上で、乾燥した場所ですから、多分フデリンドウだと思います。ホントに小さな花ですがとても綺麗です。

下の写真… フデリンドウの横にスミレが一本だけ咲いていました。

下の写真… この花は2本だけ咲いていました。ミヤマキンバイの様な気がしますが、はっきりとは分かりません。この三種類の花が1m四方の中に咲いていて、私には小さなお花畑と思えるくらい素晴らしい所でした。

2021年5月16日 記  カメラ SONY  RX10Ⅳ

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タイに仕事で10数年滞在していました。日曜日はゴルフをしていましたが、ある時花の綺麗さとカラフルな鳥の美しさに気付いてしまいました。  それからはカメラをバッグに入れてゴルフです。あるゴルフ場では「写真撮りの日本人」で有名になってしまいました。(あ、ゴルフ場には迷惑をかけておりません。)それらの写真をメインに日本での写真も織り交ぜて見ていただければ幸いです。 また、異郷の地で日本を思いつつ自作した歌を風景の動画とともにご紹介していきたいと思っています。