ヒマラヤ ABCトレッキング5

アンナプルナBC(略してABC)トレッキングの5日目です。5日目にしてようやく目的地に到着です。この日のコースは地図の赤線で示してありますが、マチャプチャレBC3700mからアンナプルナBC4130mまで登ります。高山病を避けるため標高は430mしか上げません。歩行時間も2時間半程度です。

下の写真ー朝7時半に出発して30分経った頃、後ろを振り返った時の眺めです。もう8時なのに日が出ていません。その原因は30分後に分かることになります。

下の写真ー8時34分、後ろを振り返った時に見たとんでもない光景です。信仰の聖山マチャプチャレ6997mの頂上から、後光が天に向かって放射しています。エ?一瞬さすが聖山!でもこんなの有りかと思いましたが、すぐ理解できました。日の出直前です。この日はお日様がマチャプチャレを越えてくるので、日の出が遅くなったのですね。日にちが2日ばかりずれたり、後ろを振り返るタイミングが合わなければ絶対に撮れない写真です。こういう場面があるかも知れないという情報は全くありませんでした。偶然の偶然で撮れた写真です。

下の写真ーその時の前方の写真です。きれいな山を撮った? 違います。黒い影を撮ったのです。そうです。この影はマチャプチャレの頂上の影なのです。影のマチャプチャレの頂上に登頂成功したのです。本当に偶然でした。そのため気分はルンルンでしたが、空気が薄いので緩やかに続く坂道もかなり難儀しました。なお日が出た時の写真も撮りましたが、明暗の差が強すぎてあまり良い写真ではなかったので載せるのを割愛しました。

下の写真ー薄い空気に悩まされながらやっとアンナプルナBCに到着です。なんかアメリカのコロラドの砂漠近くの農場に着いたという雰囲気です。後の山はロッキー山脈という事ですかね。

下の写真ー看板の部分だけ拡大して見ました。登山者がシールを一杯張ってありますが、ある程度読めるので皆さん読んでみてください。

下の写真ーアンナプルナⅠ峰8091mの全貌です。空が吸い込まれるような青色をしています。画面下中央の谷底の灰色部分は氷河です。氷河は白いと思っていましたが、このように土まみれです。氷河の周りが雪ならば白い氷河ですが、下に下って来るにつれて周りが岩や土が出ていますので、その影響かと思います。もう一つ考えられるのは、雪崩で落ちてくる雪には石ころや土が含まれています。その表面が太陽に融かされていくと、石や土が表面に残っていくのでこのような姿になっていくのかなと思います。

下の写真ー左の山はアンナプルナサウス7219m、右は上の写真のアンナプルナⅠ峰です。

下の写真ーそのアンナプルナサウスを望遠で撮った写真です。

下の写真ーアンナプルナⅠ峰を望遠で撮った写真です。右の方は熊の爪で引っ掻いたような岩肌です。また地層が斜めに走っているのも見えます。海底がここまで盛り上がったという事ですね。

下の写真ー今度は東に目を転ずるとガンダルワチュリ6248mと言う山が目に飛び込んできます。画面右のマチャプチャレ(写っていません)の尾根続きにある山です。標高はたいしたことありませんが、見栄えのする素晴らしい山です。

下の写真ー昼近くになってくるとガスってきましたのでロッジに帰って来ました。後の山はアンナプルナサウスです。

下の写真ーこのロッジはL字型になっています。正面は食堂です。

下の写真ー後ろの山はヒウンチュリになります。来る時にチョムロンで見たヒウンチュリの後ろ側にこのアンナプルナBCはあります。ヒウンチュリはABCトレッキング2の8枚目の写真を参照してください。

下の写真ーこれがロッジの部屋です。ベッド以外は何もありません。暖房もなしです。寝袋にくるまって寒さを凌ぐだけです。

下の写真ー夕方はガスが取れてきました。夕日が当たるアンナプルナⅠ峰です。

下の写真ー夕日に染まるマチャプチャレです。ガスもなく完璧な赤マチャの完成です。これを見れただけでも帰国して悔いはない、と思うほど感動する景色です。

下の写真…上の写真より4分後の姿です。今日最後の残照がマチャプチャレを淡く照らしています。画面左下にロッジと山を眺める人々が写っています。感動の一日でした。人生においてもこういう日は滅多にありませんでした。

しかし次の日にとんでもないことが起こるとは知らずに寝袋にもぐり込みます。

2018年10月5日 記  カメラ SONY  RX10Ⅲ

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タイに仕事で10数年滞在していました。日曜日はゴルフをしていましたが、ある時花の綺麗さとカラフルな鳥の美しさに気付いてしまいました。  それからはカメラをバッグに入れてゴルフです。あるゴルフ場では「写真撮りの日本人」で有名になってしまいました。(あ、ゴルフ場には迷惑をかけておりません。)それらの写真をメインに日本での写真も織り交ぜて見ていただければ幸いです。 また、異郷の地で日本を思いつつ自作した歌を風景の動画とともにご紹介していきたいと思っています。