ヒマラヤ ゴーキョトレッキング9-1

ヒマラヤ ゴーキョトレッキング8-2 の続きです。

さて11月1日のトレッキングルートは下の地図の赤線部分です。マッチェルモ4470mからゴーキョ4790mまで登ります。このルートも谷沿いでひたすら北上します。一か所だけ山が迫っていて急な崖沿いを歩きます。地図を見れば分かりますが行程の中間地点です。

下の写真…朝起きたら空は真っ青です。ロッジの裏の斜面を駆け上がり写真を撮りました。時間は7時ちょっと前です。画面中央の高い三角山がキャジョリ6186mです。画面右端に隠れるようにある三角山はパリラプツェ6017mです。

下の写真…キャジョリ6186mを中心としてアップで撮りました。キャジョリの正面の岸壁は90度近い絶壁なので雪が付いていません。そのちょっと右側が鍋底状になっていて雪がたまり、それがだんだん氷になって下に押し出されていく様子が分かります。そして溶けた雪が小さな川となってこちらに流れてくるのがよく分かります。名前が付く大きな氷河ではこの過程が見えずらいのですが、ここでは一目で理解できます。

昨日は冷たい谷風に当てられて喉が少し痛かったのですが、今朝は痛みはひいていました。食パンを2切れ食べて8時に出発です。

下の写真…ロッジのある谷底から、上の斜面に上がってきたところです。他の皆さんも8時出発なのでしょう。一緒にぞろぞろ登ってきます。昨日歩いてきた山腹の道では、良く見えなかった5000m級の山々がきれいに見えます。

下の写真…昨日という過去の事は置いといて、今日のこれからの道のりを見渡してみましょう。この山腹を延々と進み、画面の白いチョーオユー8201mの手前の所まで道が続いています。谷の河原の白く見えるところをたどっていった一番奥です。そこが崖のあるちょっとした難所で、やっと半分行った所となります。歩き出す前に、「エート、あそこで半分か。今日は長い行程だな。」と気が少し落ち込みます。

追加 マッツェルモからの風景のビデオを載せておきます。

マッツェルモのロッジと後方の山  右手から前方の風景

下の写真…チョーオユー8201mのアップ写真です。この山は3日間同じ形で聳えています。

下の写真…チョーオユーの右手に聳える山々です。谷沿いの山に隠されて、全貌は分かりません。この位置にはギャチュンカン7922mもあるはずですが、どれだか分かりません。

下の写真…40分位進んだ時、ガイドさんが「このパンガというところで日本人13名が雪崩で亡くなりました。その碑があるので見に行きましょう。」と言うので少し道を逸れて行きました。これがその碑です。1995年11月10日の早朝に雪崩にあって亡くなったという事です。あとネパールの人たちも12人亡くなって合計25名亡くなるという大惨事だったという事です。深くご冥福をお祈りしてきました。碑の右側は亡くなったネパールの人たちの名前があります。12人の中の一人はガイドさんの村の仲間で、日本人13人のトレッキング一行を案内していたそうです。

ガイドさんの話では、前の日から大雪が降り始め10日未明から大雨に代わり雪崩が発生したということです。ロッジも全壊して全部雪に埋まり救助が大変困難だったという事です。日本の事故調査隊の報告もありますが、乾いた雪の雪崩だとして話が少し食い違う所もあります。真相は分かりません。いずれにしてもこのヒマラヤでは、突然の大雪で雪崩が発生し、トレッキング中の多数の方が亡くなる事故が結構あるようです。

下の写真…だんだん中間地点に近づいてきました。画面中央奥の川が盛り上がっています。この奥はネパールで最大の氷河、ゴジュンバ氷河になります。よってこの川が盛り上がっているのは、氷河の末端で押し出された岩石の堆積物です。その横の崖路をヨッコラショと上がって行くことになります。

下の写真…ふと左横の上を見るとこんな感じで山が迫っています。

下の写真…後方を振り返りました。後方の山はタムセルク6618m、カンテガ6783mです。二日間歩いてもこんなくらいしか来ていません。長~い谷です。

下の写真…上の写真の更に左側の風景です。真ん中にチョラツェ6335m、左にアラカンツェ6423mが見えます。ポカリポカリと浮かんだ雲が、何やらのどかな感じを醸し出していますね。でもこちらは同じ景色の中をひたすらに登っていきます。

2018年1月17日 記  カメラ SONY  RX10Ⅲ

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タイに仕事で10数年滞在していました。日曜日はゴルフをしていましたが、ある時花の綺麗さとカラフルな鳥の美しさに気付いてしまいました。  それからはカメラをバッグに入れてゴルフです。あるゴルフ場では「写真撮りの日本人」で有名になってしまいました。(あ、ゴルフ場には迷惑をかけておりません。)それらの写真をメインに日本での写真も織り交ぜて見ていただければ幸いです。 また、異郷の地で日本を思いつつ自作した歌を風景の動画とともにご紹介していきたいと思っています。