冬山での恐ろしさは色々ありますが、雪庇もその一つです。冬山の尾根で大規模な雪庇が成長しますが、写真等で見られていると思います。しかし身近な所でも小規模な雪庇があります。雪国では屋根の雪が軒よりせり出してきて、その下を通る事は危なくなります。また風の強い所では地面の形状によっては雪庇が出来ます。
下の写真… 果樹園の横を流れている小さな川です。24cm巾のU字溝になっています。この地では冬には南風が強く吹きます。画面では左から右に風が吹いていきます。枯草は強風で左から右に倒れています。川の傾斜は画面奥では少しきつくなっています。
下の写真… 大した雪ではありませんが吹雪いた後の様子です。上の写真と同じ場所です。川の縁に綺麗な雪庇が出来ています。枯草が立っている所は雪庇の成長が阻害された所です。
下の写真… 地形的には雪庇のある所、無い所の違いははっきりしません。真っ直ぐの側溝でこれだけの違いが出ますので、山の尾根ではどこがどの位せり出しているのか見当をつける事が難しくなります。初めての山で冬山を歩くことはどんなに危険な事か分かります。夏山を知っていても尾根の位置を見極める事は難しいでしょう。雪庇の踏み抜きを防止するには、かなり余裕を取って縁から離れるしかありません。なんか良い機器はないですかね? 例えば、海底の地形を探るのにソナーがありますが、似たようなもので出来ないものでしょうか。水なら使えますが雪ではダメでしょうか?
下の写真… 下から撮ってみた写真です。雪庇が三重になっています。縁から10cm位ははみ出しています。小動物がこの上を歩けば確実に川に転落します。雪庇は綺麗だけれど恐ろしいですね。
2021年2月6日 記 カメラ SONY WX350
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