ヒマラヤ ゴーキョトレッキング4-1 の続きです。
下の写真…秘密の展望台から更に30分位の急登で、ちょっとした尾根に出ました。ここが正式な展望台です。さっきより樹間が広くエベレストがはっきり見えました。が、その見える位置が狭いのです。そこで皆さん一か所に集まって写真を撮っていました。その撮る位置の前の場所は誰も立ちませんので空いています。下から登って来た人は、そこが空いている意味が分からず立ち止まるので、ブーイングを浴びていました。意味が分かって慌ててどきますが、無理のないことで可哀相でした。
下の写真…広角で撮ると木の方にピントが行ってしまいますので、おもいっきり望遠で山にピントを合わせます。手動でピントを合わせられますが、皆さん順番待ちで写真を撮っていますので、私一人時間をかけるわけにはいきません。エベレスト上部に地層が見えます。という事はこの山が海底から隆起してできた山だということです。この写真では判り難いのですが、この部分は黄色っぽくイエローバンドと呼ばれ、海の生物の死骸が堆積した石灰岩です。そのためこの部分の岩は柔らかで脆く、エベレスト登山の難関の一つになっているそうです。
手前の山はヌプツェ7864mです。ネパール側からエベレストを見ると、いつでもこの山が前面にあり、エベレストの全容は見えません。全容を見るにはカラパタール5550mという所に行くしかありませんが、そこに行くまでは8日かかります。世界一の山を見ることは中々大変な事です。
下の写真…何とかエベレスト8848m(左)とローツェ8516m(右)を一枚の写真に収めました。ローツェの西尾根がヌプツェ7864mに繋がっています。このヌプツェは痩せ尾根で両側は切り立った断崖です。低いからと言って油断のできる山ではありません。
下の写真…ローツェのアップ写真です。この山も尾根に地層が見えます。エベレストと一緒に海底から隆起したことが分かります。この山の高さ8516mは世界で四番目の高さです。
下の写真…展望台を後にしてまた登り始めます。尾根の南西斜面の樹林帯をひたすらに登っていきます。展望は全くありません。40分ほど登った所で樹間に雪山が見えました。コンデ山系の一部です。この山も地層が見えますが、山の真中辺りでは地層がほぼ180度曲がっているのが見えます。褶曲で造られた山かもしれません。
下の写真…道も次第に緩やかになり、樹間から上が見えるようになってきました。手前斜面の右奥がナムチェになります。後の黒い山はクンビーラ山5765mです。
下の写真…上の写真から少し行った道の土手で、初めてヒマラヤリンドウと対面です。大きさは15mmくらいです。この時期はほかの花は咲いていませんので、とても新鮮に見えます。第3の目標達成です。何日か後通る3800mから4000mの山腹ではたくさんのリンドウが咲いていました。
下の写真…上のリンドウの写真を撮っていたら、ロバさんたちが下りてきました。ナムチェまで荷を運んだ帰りなのでしょう。背中の荷物は空です。ご苦労さんでした。
下の写真…道を曲がるとナムチェ村が姿を現しました。さすがにエベレスト街道の拠点です。大きなロッジや店がたくさん並んでいます。ここでは土曜日に近隣の村から人、物が集まって大きなバザールが開かれます。そのためここをナムチェバザールともいいます。写っていませんがこの画面の右手に空き地がありそこが会場です。
上の写真で右手にナムチェに入る赤い屋根の門があります。2015年のネパール大地震で以前の門は壊れて作り直したものです。
下の写真…その門の内部です。極彩色の仏様の絵と、天井には曼荼羅が描かれています。門にするには惜しい門ですね。
2017年12月12日 記 カメラ SONY RX10Ⅲ
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