酒を越えた酒 木曽 湯川酒造店「十六代 九郎右衛門」

伊那谷は酒造会社が沢山あり、美味しい酒も沢山あります。また木曽谷も美味しい酒が生まれる所です。私はタイの仕事を終えて帰って来た時、美味しい酒は有名な物ばかりでなく、故郷にもあると思い近隣の酒造会社の酒を飲んでみました。3~4社美味しい酒があり、その中に湯沢酒造店があり、「九郎右衛門」という銘柄が素晴らしく友達や親戚にあげたこともありました。そしたら今年7月の新聞に湯川酒造店の「九郎右衛門」の純米吟醸酒がIWCのコンテストで2023年度のチャンピオンに輝いたという事を知りました。

IWCとはインターナショナル ワイン チャレンジというイギリスで開催されるワインの世界で一番大きく権威のあるコンテストです。そして2007年からサケ部門が創設されて日本酒の審査も始まりました。今年度は約1600銘柄が審査されたということです。その中で「九郎右衛門」がトップになったという事は驚きでした。

数少ないその酒をようやく偶然にも手に入れる事が出来、私と酒通の娘婿と飲んでみました。香りは強くはありませんがフルーティっぽい香りです。味はというと実を言うと私の力では適切な表現ができません。普通は酒の味を表すのにコクがある、切れがいい、すっきりした、まろやかな等の言葉を使いますが、どれも適格に当てはまりません。調和した味で普通は突出したエチルアルコールの存在さえ穏やかに隠しています。もう別次元の世界に入ったような感じです。言葉が出て来ません。酒を越えた酒、究極の味ではないかと思いました。6~7年前に飲んだ「九郎右衛門」純米吟醸より更に進化した味でした。

それもそのはずで杜氏の湯川慎一氏(奥さんは湯川酒造の社長)が最近この酒の製造工程を昔の製法に変えてみたら、出来たその味に驚いてIWCに出品したとの事です。杜氏がこれはと確信した酒がチャンピオンになるのは当然の結果だと今では思えます。その同じ酒を10月には販売するようです。ただ酵母の働き具合を見極めて全く同じ酒が造れるのか素人の私には分かりません。皆様ももしこの酒が手に入るようなら是非飲んでみて下さい。酒というものの概念が変わります。

2023年8月15日 記  カメラ Panasonic  GF10W

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タイに仕事で10数年滞在していました。日曜日はゴルフをしていましたが、ある時花の綺麗さとカラフルな鳥の美しさに気付いてしまいました。  それからはカメラをバッグに入れてゴルフです。あるゴルフ場では「写真撮りの日本人」で有名になってしまいました。(あ、ゴルフ場には迷惑をかけておりません。)それらの写真をメインに日本での写真も織り交ぜて見ていただければ幸いです。 また、異郷の地で日本を思いつつ自作した歌を風景の動画とともにご紹介していきたいと思っています。