5月23日、庭の片隅に初めて見る知らない花が咲いていました。この場所は我家の自然菜園で、早春よりフキノトウ、タラの芽、フキ、ミツバ、ミョウガなどが取れます。その中に黄色い花が二つ咲いていました。葉は細長く本体の感じは矢車菊(昔、矢車草とも言っていた)を引き延ばしたような感じです。早速調べましたが、該当の花は出て来ません。それではキク科の花だろうと限定して調べたところ、最後の方になってようやく見つかりました。その名はキバナバラモンジンです。
下の写真… 黄色の花で派手さはありません。これと似た花で紫色の花があり、バラモンジンという名前です。両方の花に付いているジンという名前は、ニンジンのジンと同じ意味で、ゴボウの様な根で食用になります。なお花の名前のバラモンの由来は、インドのバラモン教の司祭が唐の玄宗にこの花を献じたために付いたようです。
下の写真… この花の横顔です。何故かピントが合っていません。
下の写真… 二十日ばかり経って種子の綿毛の完成です。そして別の花が更に咲きました。そしてこの別の花が綿毛になる頃、三回目の花が咲きました。子孫を残すのに慎重な方法を取っています。
下の写真… この綿毛は10cm位の球です。タンポポの綿毛は2~3cmの球ですからかなり大きさが違います。そして見栄えがします。花瓶に飾りたいところですが、綿毛が抜けていくので不可能ですね。初めてこの綿毛を見た時は、何だこれはと驚き、次は綿毛の妖精を見ているような気分になりました。
下の写真… この綿毛を抜いてみました。上の写真では一本の綿毛は反り返った傘になっていますが、抜くと普通の傘の形になりました。傘の骨が30本くらい放射状にありますが、更に凄いのはこの骨と骨を結ぶ網目状の繊維が存在しています。拡大で確認できるでしょうか? 多分、骨だけだと遠くに飛ばないのでしょう。この綿毛を私がそっと上から手を放してみました。落ちるというより空中をゆっくり漂います。中々優雅ですよ。そしてちょっとでも風があると、上に舞い上がって行きます。この花がこのような種子の仕組みをどのようにして考えたのでしょうね。自然界はいつでも驚きに満ちています。
2021年6月27日 記 カメラ SONY RX10Ⅳ
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