オシベの長い花 その2 の続きです。
下の写真…タイのカオヤイ国立公園横にあるゴルフ場の池の縁に咲いていた「オジギソウ」です。この花は日本ではお馴染みですが、ブラジル原産で江戸時代に日本に入って来たそうです。ご存知のように葉っぱを触ると連なっている葉が次々と閉じていきます。
この原理は、刺激を受けると葉柄のある部分にカリウムイオンが発生し、近くの細胞内の水がそのカリウムの濃度を薄めようと、カリウムが発生した細胞に移っていきます。するとその水が出て行った細胞は萎んで、葉が閉じるようになるという仕組みです。又刺激以外も夜は葉が閉じます。
この刺激で葉が閉じるのは、動物に食べられるのを防ぐためだと考えられています。動物が「美味しそうな葉っぱがあるぞ!」と近づいてきます。食べようと思って葉っぱに触れるとオジギソウは「ヤバイ、食べられてしまう」と慌てて葉を閉じていきます。動物は「アレ?あんなに沢山あった葉っぱがない?」ときょろきょろして行ってしまいます。と、そんなにうまくいくかどうかは知りません。
下の写真…小さな花ですが、ピンクのオシベがぐるりと丸くなっています。意外とかわいい花です。
下の写真…オシベの長い花なら日本ではネムノキの花が代表格でしょう。下の写真の合歓の花はタイで咲いていたものです。実はネムノキは上のオジギソウとは同じ仲間なのです。ネムノキ亜科という種類に入ります。夜になると葉を閉じるのは同じです。また花のオシベがピンクで長いのも同じですね。葉っぱの感じも似ています。ただ木の大きさが全く違うので同種とは思いもしませんでした。
下の写真…ところで合歓の花はピンクとばかり思っていましたが、純白の合歓の花がありました!日本でもタイでも見かけなかったのですが、タイのカオヤイ国立公園に近いムチマヤホテル(ゴルフ場併設)のレストランの横にこの花が咲いていました。このレストランは2階にあり、ちょうど目の前がこの合歓の花でした。純白の妖精といった感じです。席に着くのを後回しにして慌てて写真に収めました。この後のレッドワインの美味しかったこと! でも本当なら白ワインを飲まなくてはいけませんよね。
2018年11月23日 記 カメラ CANON SX60HS
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