カンボジア バンテアイ・スレイ

カンボジア タ・プローム2 の続きです。

久々にカンボジアシリーズの続きで11回目です。今回はアンコール遺跡群の中でも、遠くに離れている寺院「バンテアイ・スレイ」を紹介します。この寺院は10世紀後半に建設されたヒンズー教の寺院だという事です。バンテアイというのは砦を意味し、スレイは女性を意味するそうです。よって「バンテアイ・スレイ」とは「女性の砦」となりますが、昔はそのくらい女性が強かったのか、逆にウーマンリブの砦になっていたのかは全く分かりません。

上の写真…門から奥を見た所です。中庭があり、奥に寺院があります。

下の写真…中庭です。左右に建物があったと思われますが、今は柱だけです。多分屋根は木製で腐ってしまったのでしょう。歩いている人の横に細長く丸い石柱が何本もあります。これは男性の象徴のようです。これはシヴァ神の象徴でリンガというそうです。女性の砦に男性の象徴?この寺院の立ち位置がよく分かりません。

下の写真…寺院の一部です。精緻な彫刻が全面に施されています。

下の写真…寺院本体です。ここにはデバター(ビーナス像)が建物の角に彫られています。建物の角の柱に相当する位置に像があるのが見えますでしょうか。

下の写真…これがそのデバターです。そしてデバターはいくつもありますが(上の写真でも5つ見られる。)ひとつひとつの姿や表情は違っています。

その中の一つに、あるフランス人に盗掘させるほど美しいデバターがありました。これが下の写真のデバターで、その後「東洋のモナリザ」と呼ばれています。幸いにその像は見つかり元の場所に収められました。比較するのは憚られますが、うえのデバターと比べて見れば美しさが抜きんでているのが分かります。

下の写真…寺院の各所に彫られたものも、彫が深く綺麗に仕上がっているのがよく分かります。蛇神ナーガ像の小さい歯もきっちりと彫られています。丸い文様もきっちりと彫ってあります。この石材は赤い砂岩を使っています。そのため彫り易いとは思いますが、よく1000年間もきっちりした姿を保っているものです。

下の写真…寺院本体ではない所に彫られているものです。上の写真等の彫ったものに比べて、少し雑というか劣る感じがします。やはり本体ではない付属部分という事で、気合の入れ方が違ったのでしょうか。それか弟子の職人が彫ったのではないかと思います。

下の写真…この寺院はヒンズー教なのでインド神話をモチーフにして彫り物をしているようです。インド神話には魔王も出てくるのでその魔王かもしれません。この像は「アンコールワット 3」でも出てきました。意外とお馴染みの像かもしれません。

もしアンコールワットに来るなら、是非この「バンテアイ・スレイ」も訪れてみてください。

2017年4月19日 記

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タイに仕事で10数年滞在していました。日曜日はゴルフをしていましたが、ある時花の綺麗さとカラフルな鳥の美しさに気付いてしまいました。  それからはカメラをバッグに入れてゴルフです。あるゴルフ場では「写真撮りの日本人」で有名になってしまいました。(あ、ゴルフ場には迷惑をかけておりません。)それらの写真をメインに日本での写真も織り交ぜて見ていただければ幸いです。 また、異郷の地で日本を思いつつ自作した歌を風景の動画とともにご紹介していきたいと思っています。