今日紹介する鳥は、卵を守るために人間に向かってくる鳥です。名前は「インドトサカゲリ」といい、漢字では「印度鶏冠鳧」と書きます。大きさは32~35cmです。鶏冠という名はこの鳥にはピンときません。また鳧(ケリ)とは何か調べましたが良くわかりませんでした。日本でも「ケリ」という鳥はいます。
この鳥の特徴は、抱卵の時期には巣に近づいたものを攻撃することです。普通の鳥は木の上に巣を作り、他の動物が近づく機会はあまりありません。でもこの鳥は地上の草の上に巣を作ります。だから他の動物は巣が有ることを知らずに近づいてしまいます。ゴルフ場は程よい草がありますので巣が多く、この鳥の抱卵時期の毎年2~5月頃は、ゴルフをしているとこの鳥に襲われました。
まるでヒッチコック監督の映画「鳥」の様な体験をしていました。打ったボールは右や左に飛ぶことが多く、巣はフェアウエーの左右の林との境付近にあります。歩いてくと急に鳥が甲高い「ケエーケエー」という鳴き声と共に顔めがけて飛んできます。2~3m手前で逸れて頭の上を飛んでいきます。するとまたくるりと反転して襲ってきます。初めての時はビックリしました。慣れてくるとどうということはなく、その後は素知らぬ顔でボールを打つようになりました。
さてその「インドトサカゲリ」の巣をお目にかけましょう。地べたにちょっと草の藁を敷いただけの巣です。周りの木は、プレイヤーが間違って踏まないようにキャディーさんが目印で置いたものです。ここまで手を加えると鳥が抱卵を続けたかどうかは分かりません。
下の写真はその巣があった4番ホールの写真です。この写真の左の林(原生林)との境の草むらにありました。そしてこの場所は「タイのリス」で書いたように、リスが良く出る場所でもあります。
抱卵時期以外はこの鳥には出くわさないのですが、なぜか9月の終わりに4~5匹群れていました。抱卵の時期でもオス、メスの2匹だけでいますので何があったのかなと思いましたが分かりませんでした。
2017年3月30日 記 p108
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