鋸岳 「鹿の窓」より大きな窓?→間違いでした

2020年10月2日に長野県伊那市にある鹿嶺(カレイ)高原に車で行って来ました。鹿嶺高原は三峰(みぶ)川上流の美和湖の東に聳える尾根の頂上にあり、標高は1850mくらいです。

下の写真… そこからの東方向の眺めです。写真左半分の中央の三角ピークが甲斐駒ケ岳で、その左の岩山が鋸岳です。写真の右半分中央の大きな山は仙丈ケ岳です。そして写真中央の山の鞍部は北沢峠になります。そして写真右の仙丈ケ岳手前の尾根の山腹に、戸台から北沢峠に行く南アルプス林道が見えます。

下の写真… 甲斐駒ケ岳は白い花崗岩の山なので、いつでも雪を被ったような美しい姿をしています。この鹿嶺高原からは約11㎞の近い距離です。

下の写真… その甲斐駒ケ岳の左側に南アルプス最難関の鋸岳が聳えています。この山の恐ろしい所は、険しい岩稜帯という事もありますが、その岩が脆く崩れやすい事です。つまり足を置いた岩が崩れる、掴んだ木も根から抜けやすいという油断ならない山なのです。

下の写真… 鋸岳の大まかな説明です。左端の第一高点が一番高く、右端の第二高点はその次で、大小二つのギャップを伴った細い尾根が繋がっています。第一から第二まで直線距離で僅か350m、しかし時間にして1時間半から3時間くらいかかりますが、経験、技術、体力の差によって極端に変わってきます。中央辺りに「鹿の窓」という縦2.5m、横1mくらいの穴が岩壁に開いており、トラバース道がそこを通っています。ただしこの写真では角度が違うため見えません。南アルプス林道の歌宿(戸台と北沢峠の中間地点)というところでは鋸岳の眺望が良く、その「鹿の窓」が尾根のちょっと下に小さく見えます。第一高点から第二高点に行くときはその穴を通って、写真の向こう側の北東斜面(山梨県側)からこちらの南西斜面(長野県側)にワープすることになります。この「鹿の窓」は知る人ぞ知る有名な?穴です。

下の写真… 上の写真の第二高点のアップ写真です。頂上には標識の剣も見えます。さて頂上より少し下に大きな貫通穴が開いているのが分かるでしょうか(訂正…再度確認したところ穴は有りませんでした…最後の訂正記事をご覧下さい)私の判断ではどう見ても貫通穴に見えるのですが、如何でしょうか。岩の縦の大きな割れ目の上部の奥にぽっかりと開いていて、頂上や縦走ルートからは見えないように思います。そのため此処に貫通穴がある事に誰も気付いていないのかもしれません。「鹿の窓」に対してもっと大きそうだから「牛の窓」と書いてはみましたが、ひょっとすると「象の窓」くらいに大きいかもしれません。ただ間違っても「馬の窓」にはしないで下さい。ヒントは「鹿の窓」です。

この窓を確認するには相当のロッククライミング技術が必要かと思います。でもかなり危険です。また、この下は大キレットのトラバース道がありますので、そこを通る人に落石の危険性があります。ゆめゆめ軽い気持ちで挑戦しないで下さい。ただ今はドローンというハイテクがありますので、それを使えば危険なく確認できるかと思います。もし確認された方がいましたら、ご報告願えれば有難いと思います。

でも何でこんな穴が開いているのでしょうか。海岸にはたまに穴の開いた岩が有りますね。それが地殻変動でそのまま持ち上げられたとしたら? もしそうだとしたらその穴の付近に貝殻が有ったりして。夢はありますがそんな事は有りえないでしょうね。それにしても稜線付近に貫通穴が二つもある鋸岳って何? という感じです。

訂正の追記(10月22日)

10月21日に窓(貫通穴)があるかどうか、再確認に行って来ました。結果はもう一つの窓は有りませんでした。皆様にはご迷惑をお掛け致しました。申し訳ありませんでした。

下の写真… 早朝の太陽が山から出ない時には、鹿嶺高原から見た鋸岳は暗く見えます。しかし貫通穴があれば、その穴の部分(赤丸部分)は明るくなるはずです。しかしご覧の通り穴が開いている様子は無く、岩の下部が白っぽくなっている岩があるだけでした。私の完全な見間違えでした。本当に申し訳ありませんでした。

2020年10月7日 記  カメラ SONY  RX10Ⅳ

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タイに仕事で10数年滞在していました。日曜日はゴルフをしていましたが、ある時花の綺麗さとカラフルな鳥の美しさに気付いてしまいました。  それからはカメラをバッグに入れてゴルフです。あるゴルフ場では「写真撮りの日本人」で有名になってしまいました。(あ、ゴルフ場には迷惑をかけておりません。)それらの写真をメインに日本での写真も織り交ぜて見ていただければ幸いです。 また、異郷の地で日本を思いつつ自作した歌を風景の動画とともにご紹介していきたいと思っています。