タイの水辺にホテイアオイが咲いていました。日本では暖かい地方の池に、浮く水草として使われています。日本では元々なかったのですが、明治時代に花の観賞用に入ってきたという事です。この水草は寒さには弱く熱帯地方で繁殖しています。
下の写真…タイの第二の大河プラチンブリ川の中流の洪水緩衝地帯の風景です。というか雨期にはすぐ水の中に沈んでしまう土地の為、何も使われていない土地です。その雨期は写真を撮っている3m上の道路まで水に浸かります。この時は乾季で残った水が、画面奥のため池のように見えます。画面手前にも草原の中に池があり、ハスの花が咲いています。
下の写真…その池に咲いていた咲き終わりのハスの花です。開き始めの花はきれいですが、面白味は少し欠けます。開ききった大きなピンクの花びらが、微風に揺らめく様は意外と趣があります。
下の写真…さて、本題のホテイアオイですが、こういうハスの群生地には見当たりませんでした。こういった池の端のハスがない草むらの近くで、群生して咲いていました。ハスが薄ピンクならホテイアオイは薄紫色で、この対比がお互いを引き立てて、この花を見た時はハッとするくらい感動しました。この写真は逆光で撮り、葉の薄緑色とも引き立てあっています。
ところでホテイアオイが浮く仕組みは、葉の根元の葉柄部分が大きく膨らんでいるからです。この膨らみで浮力を得ています。そして水の中に出た毛だらけの根の重さで、草が立つようになっています。又、名前の由来は膨らんだ葉柄がお腹の大きい布袋様に似ている所から名付けられています。
ところでこの花はきれいなのですが、世界の侵略的外来種ワースト100に選定されています。つまり繁殖力が非常に強く、自然の生態系を壊してしまいます。タイの川では上流からこのホテイアオイがよく流れてきます。何でかな?と思っていましたが、岸辺などに繁殖し過ぎたホテイアオイを、切り離して川に流しているのが正解かもしれませんね。
2018年6月28日 記 カメラ CANON SX50HS
前の花の記事 タイのプルメリア(ピンク)
次の花の記事 タイのクサトケイソウ
コメントを残す